ぽまぽまな僕と

気ままに好きなものことを書いていきます

廊下と空と山。

学校の図書室へ向かう廊下で必ず空を見る。晴れの日は真っ青で白い雲。曇りの日は灰色の雲。雨の日は雨粒と霧。変わることといってはそれくらいなのだが見てしまう。癖、のような物。

ある人がそこから見える風景が好きだ、と言った。山の見え方がいい、と。急に話しかけられたから緊張してしまって、適当に相槌をうった。悪い癖。

その山は観光名所にもなるような所で、ある所みれば岩肌が見えて格好いい、と思う。でも、廊下から見た山は普通の山だった。木があって、いびつな形で。どちらかというと私はいつも反対側の山の方が好き。

反対側の山の方にはグラウンドがある。だが、昼休みなので誰もいない。その静かなグラウンドも好き。放課後の大きな声は遠くから見るグラウンドを力強くするけれど、寂しい所が好き。

ある人は私に話しかけた後、一緒に歩いてた子と話してしまっていた。それがなんやらと言うつもりはないけれど、少し、二人きりで他愛ない雑談をしてみたい、と思った。二人で話している所に入っていくのはとてもとても苦手。それが親しい友人であったとしても。

今日は雨。台風が来てる。その山は霧で立ち込めて見えなかった。あの人は休み。あの時は慌ててたからゆったり見れなくて、見れたらな、と思ったんだけど。でも、時には、霧で隠れてみえない形の山を記憶だけで見るのも悪くない、と思った。とても幻想的な山に見えるから。反対側の山には霧がかからない。もしかしたらあの人が言った通り、その山は何よりも見え方がいいのかもしれない。